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まーライオンのいい、かげんブログ
マチパーです。相談支援専門員として働きつつ、個人事業主として後見人業務や福祉経営アドバイザー、業務委託でのオンラインカウンセラーをしています。
社会問題

地域活動支援センターの存在意義について

まーライオンこと、マチパー(11kagen_blog)です。

最近は時代の流れがとても速い!と感じます。一昔前までは当たり前だったことも

数年…いや、わずか1年前後には「いつの間にかなくなっていた」とか「時代遅れ」に

なることもしばしば。

マチパー
マチパー
アラフィフの身としては、時代の波になかなかついて行けない~
ライオンちゃん
ライオンちゃん
いやいや、年齢は関係ないでしょう、マチパーさん

でも「便利になる」「効率がいい」だけが全てではないはず。

「昔からあるもの」や「人の人との繋がり」が、SNSやスマホと言った

ステイホームだけで解決するわけではない…そう感じています。

マチパー
マチパー
この記事では、2006年に障害者福祉が大きく変化した時に新設された地域活動支援センターの存在意義について書かれています。

この時期「地域活動支援センターは地域福祉の推進に重要な要になる」と言われ

全国に広がりを見せました。

市町村事業と言われ、その地域性に合わせた独自の取り組みができると

地域活動支援センターには夢がありました。

しかし2021年現在、地域活動支援センターの規模はどんどん縮小し、市町村に

よっては廃止や縮小を余儀なくされている…

マチパー
マチパー
その理由や背景について、福祉の世界にどっぷり25年の私が解説したいと思います。
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地域活動支援センターって言葉、聞いたことありますか?

ライオンちゃん
ライオンちゃん
聞いたことないかも…?
まーライオン
まーライオン
地域活動支援センター?何する所だい?
マチパー
マチパー
地域活動支援センターというのは、障害のある人達が集まって、ゆっくり過ごしたり、仲間と一緒に料理したり、出かけたりするなど、思い思いの過ごし方を楽しむ所です。

働きたいけど今はまだ働けない…

病院を退院したばかりで、家で生活するだけでは不安…

同じ病気や障害の人達と会って話をしたい…

安心できる人たちと一緒に出掛けたい…

家にばかりいると家族と気まずいので、どこか出かける場所が欲しい…

など、主に精神障害や発達障害のある人たちが、同じような仲間や

理解のあるスタッフがいる「居場所」が地域活動支援センターです。

マチパー
マチパー
障害者自立支援法が2006年に施行されましたが、その前は「地域生活支援センター」と言われていました。

障害福祉サービスの中でも地域活動支援センターは「市町村事業」と言われ

市町村がその地域のニーズに合わせた地域活動支援センターを設置・運営

できるようになっています。

「居場所」である地域活動支援センターの存在が問われている

しかし、今、障害者総合支援法になってから「地域活動支援センター」の

存在意義が問われるようになり、全国的に規模を縮小したり廃止したりなど

存続が危ぶまれています。

ライオンちゃん
ライオンちゃん
えー、だって必要な「居場所」でしょう?なぜ存在が危ぶまれているの?
マチパー
マチパー
それには、障害者福祉の法律や事業所が急激に増えたことや、時代背景などが要因にあるのです。
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地域活動支援センターの縮小要因➀様々な障害福祉サービス事業所の増加

2000年に導入された介護保険制度。在宅福祉の充実や公正性を保つための

認定調査や支給決定、介護保険料制度の導入などと共に、株式会社やNPO法人など

今まで社会福祉法人や市町村に限られてきた施設運営が、外部の参入を認めるように

なりました。その結果、介護保険サービス事業所が急増・競争が生まれ淘汰される

時代となりました。

マチパー
マチパー
良い事業者を選べるのであれば、増えることはメリットなんですけどね。

2006年に障害福祉で導入された障害者自立支援法。そこでも介護保険制度と同じように

株式会社などの営利業者の参入が認められるようになりました。

その結果、様々な種類の障害福祉サービス事業所が急増し、人の奪い合いにまで発展

することになりました。

地域活動支援センターの縮小要因➁一億総活躍社会の風潮

障害者自立支援法という言葉を分けてみると「障害者」「自立」「支援」になります。

障害のある人の「自立」を「支援」しましょうというワード。

「障害があっても地域でその人らしく生きる」ために「支援」や「サービス」を

使う。その方向性は障害者総合支援法になっても決して間違ってはいないと思います。

しかし「自立=働く」という風潮が生まれ、障害があっても働くことが当たり前

という考え方に世間が、法律がなってきました。

マチパー
マチパー
その結果「居場所」というよりも「働く場所」に行く、行かなければならないという風潮が生まれているように感じます。

地域活動支援センターの縮小要因➂効率化や収益を求めすぎる社会

ずいぶんと便利な世の中になりました。スマホ一つあれば財布を持つこともないし

SNSで人といつでもつながりを持つことができるようになりました。

マチパー
マチパー
そういう私もその便利さを享受している一人なんですが(汗)

そうなると「わざわざ人が集まって何かする意味があるのか?」

「利益が生まれるわけでもないのに?」という意識が芽生えます。

また「人と会うのがそもそも面倒くさい」と、集まりの場所を避けるようになる…

その結果「居場所」をリアルではなくネットの中に求めてしまう。

今は仕事でもネット一つで完結してしまう社会です。ただ人が集まって

なんてことない話をするだけなんて…時間の無駄。という風潮が、リアルの

居場所を敬遠する要因に繋がっているのではないかと思います。

地域活動支援センターの縮小要因➃存在意義を出し切れなかった支援者側の問題も

障害福祉分野が大きく変わった2006年、地域活動支援センターはまさに

「飛ぶ鳥を落とす勢い」でした。

今まで精神科のデイケアや保健所主催の社会復帰教室などが唯一の集まりの場で

あったのが「相談」も「居場所」も「生活」や「活動」の拠点として

期待された地域活動支援センター。

ところが…10年以上経過し、障害福祉に携わる人たちからも「何している所?」

「働かない人がいく?そんな所意味あるの?」という声を聞きます。

マチパー
マチパー
いやいや、羽根を休めたりホッとする喫茶店のような場所って必要でしょ!

と私自身は思うのですが、正直世間に認知されていない現実が=必要ないという

解釈や判断になってしまったのでは?という気がしてなりません。

マチパー
マチパー
私もその分野で働く一人としての責任を感じますが…

ステイホームからの解放へ…地域活動支援センターへの期待

新型コロナウイルス感染拡大の中、世間ではリモートワークなど在宅で過ごす

時間が増えました。

すると「外に出たい」「リアルで人と話したい」といった「当たり前」の

生活が見直されるきっかけになっています。

家でない「居場所」の必要性、同じ病気や障害を持った人との「たわいのない話」

集団で活動することへの意義、メンタルヘルスの普及啓発など、まさに今、

地域活動支援センターの存在意義が脚光を浴びるのではないかと思っています。

マチパー
マチパー
障害者支援に携わる者の一人として、これからの世の中何ができるか?

地域活動支援センターの存在意義がまさにこれから問われることになるはずです。

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    ABOUT ME
    マチパー
    マチパーです。相談支援専門員(社会福祉士/精神保健福祉士)をしながら、個人事業主で福祉系アドバイザーや後見人活動をしています。30代で公務員(保育士)を辞め、社会人大学、院に進学した変わり者。座右の銘は「いい、かげん」「みんなちがって、みんないい」