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まーライオンのいい、かげんブログ
マチパーです。相談支援専門員として働きつつ、個人事業主として後見人業務や福祉経営アドバイザー、業務委託でのオンラインカウンセラーをしています。
制度/法律解説

ケアマネや相談支援専門員の人材不足と高齢化問題

まーライオンこと、マチパー(11kagen_blog)です。

介護保険が2000年に始まって早22年余り。それに沿った形で障害福祉分野でも

ケアマネジャーならぬ相談支援専門員が誕生したのが、2006年の障害者自立支援法

(現:障害者総合支援法)から。

介護保険では20年以上、障害福祉分野でも15年余りが経過した現在。

介護や障害福祉分野で言われているのが「専門員(相談員)の高齢化問題」

ライオンちゃん
ライオンちゃん
え?そんなこと、思ったことありませんでしたよ~
まーライオン
まーライオン
現場経験者が相談員をやることに意味があるんだろ?
マチパー
マチパー
まー確かにそうなんですけどね…

この記事では、現役相談支援専門員で後見人としても活動している私、マチパーが

私の周りでも感じている「相談員不足」ならぬ「相談員の高齢化」について

現場から聞こえている声と今後のケアマネや相談支援専門員の高齢化問題について

考えてみました。

この記事を読み終える事で、どうして相談員が高齢化しているのか?

未来のなり手をどう育てるのか?

マチパー
マチパー
読んだ方それぞれが「考える」きっかけになれば嬉しいです。
まーライオン
まーライオン
相談員も高齢化な…
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第一次ベビーブームと言われる昭和20年以降に生まれた世代が75歳を迎え

いよいよ日本も高齢社会(すでに高齢化社会を上回っている)と言われるように

なってきました。

マチパー
マチパー
私も80代女性の後見人をしている関係で、介護保険に関連する方々とのお付き合いが増えました。

そしてよく耳にする言葉が「親亡き後」と「8050問題」。

最近では、子どもからお年寄りまでの「ワンストップ相談窓口」を市町村でも

設置する動きになっているくらい、ケアマネや相談支援専門員といった

相談員のニーズが高まっているのですが、実際には「相談員のなり手不足」と

「相談員の高齢化問題」がじわりじわりと深刻化しています。

まーライオン
まーライオン
なんか相談員って、ジャージじゃないし人の話聞くだけでお金になるイメージあって、楽な仕事のように思うが?
マチパー
マチパー
いえいえ、人の話をただ聞くだけの人なら、ケアマネも相談員もいらないですって。ペッパー君にでも話しかければいいじゃないですか!(ペッパーくんごめんなさい…)
ライオンちゃん
ライオンちゃん
そうですよ、まーライオンさん。相談者の皆さんはみんな深刻な悩みを抱えて「やっとの思い」をして「人に相談する」という土俵に上がったんですから!

そんなやっとの思いで「人に相談する」という土俵に、勇気を振り絞って相談する

のですから、相談者にとって相手の相談員はどちらかというと「実務経験豊富」な

人材を求めがちです。

介護保険や障害者自立支援法が設定された2000年代当初、30代~40代だった、まさに

「経験も豊富で脂が乗った」世代が相談支援の第一線で活躍していました。

しかし時代は流れ、2020年代の今。私もそうなんですが「未だに」第一線で活躍する

人達の「顔ぶれ」が変わっていないのです。

ライオンちゃん
ライオンちゃん
つまりそれはどういうことですか?
マチパー
マチパー
まあつまり、30代~40代だったケアマネや相談員がそのまま50代~60代にスライドしちゃった形ということですね…

ケアマネや相談支援専門員もなぜ「高齢化」で「人材不足」なのか

ライオンちゃん
ライオンちゃん
なぜ「2000年代」と「2020年代」のケアマネがそのまま残って高齢化しちゃっているのですか?
マチパー
マチパー
2000年代は介護保険も障害者自立法も、アメリカやイギリスではメジャーだった仕組みでしたが、日本においてはまだまだ発展途上のシステムでした。
マチパー
マチパー
そのため、手探り状態で進むしかなく、社会資源も地域のニーズもそれぞれバラバラだったために「オリジナル」が求められた。
マチパー
マチパー
もちろん、認定調査(障害支援区分調査)や介護認定などは審査会という決まった枠の中で、点数化しやすい仕組みもあるにはあるのですが、相談者の抱える相談内容はまさに「千差万別」なわけですから、それに対応するには
どうしても「経験豊富」な相談員が求められた…という縮図になります。
マチパー
マチパー
もちろん、若い人材が「相談員になりたい!」と目指し、なる人もいるのですが、社会資源や人脈などの「相談員が持つ引き出し」がどうしても少ない状況のまま、相談を続けることで、どうしても「行き詰まり」や「抱え込み」が発生してしまい、相談員自体が「これ以上仕事を続けるのは無理」と去ってしまうことも多くあるように思います。
マチパー
マチパー
包括支援センターや基幹相談支援センターなどと言った機関では、複数の相談員が在籍しているため「分からないことがあれば聞ける」体制が整っています。しかし相談支援専門員を抱える事業所のほとんどが「1人職場」であったり「聞く人が身近にいない」まま、深刻な相談を受けることになり、バーンアウトしてしまうという現状もあるのかな、と思います。
ライオンちゃん
ライオンちゃん
うーん、辛いですね…
マチパー
マチパー
あとは「報酬」問題ですね。月にできる件数を「40件」に制限したり、超える場合は減算方式になっていること。報酬そのものの単価が下がっていることや、通所ではある「処遇改善加算」「ベースアっプ加算」なるものは、相談員には反映されないことも、相談員が集まりにくい要因になっているように思います。
ライオンちゃん
ライオンちゃん
相談員は必要なのに、育成体制がなかったり報酬に反映されないことが「必要な相談員が確保されない」要因になっているのですね…

ケアマネや相談員が確保され働きやすくなるために…

我々アラフィフ世代は、どちらかというと「後進育成」をする立場だと思っています。

マチパー
マチパー
しかし実際うちの市町村でいうと、私でも「若い方」になってしまう恐ろしさがあります。

これからますまず問題が増加すると言われる「8050問題」はじめ様々な生活課題に

対応するためにも、ケアマネや相談支援専門員が育成され「この仕事を続けたい!」

と感じるための報酬や労働条件の改善などが必要になると思います。

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    マチパー
    マチパーです。相談支援専門員(社会福祉士/精神保健福祉士)をしながら、個人事業主で福祉系アドバイザーや後見人活動をしています。30代で公務員(保育士)を辞め、社会人大学、院に進学した変わり者。座右の銘は「いい、かげん」「みんなちがって、みんないい」